基礎構造物の性能規定設計セミナーを開催しました


2004年9月17日(金)に北海道開発土木研究所土質基礎研究室、地盤工学会基礎構造の設計に関わる新技術評価に関する研究委員会主催、および地盤工学会北海道支部後援による「基礎構造物の性能規定セミナー」を当研究所講堂において開催しました。

2002年3月に改訂された「道路橋示方書・同解説」(日本道路協会)には性能規定設計が取り入れられました。現在、すでに次の改訂作業が始まっており、次期改訂示方書では、性能規定化がさらに進められることとなっています。

構造物の性能規定設計の導入に伴い、新工法・新技術が今後広く活用されていくものと考えられます。たとえば新しい基礎形式の導入も期待されます。橋梁技術者は性能設計概念を理解し、実務に運用していく必要があります。そのためには、新工法・新技術の技術審査機関のあり方や、開発された新しい基礎形式の実現場における活用手法を学ぶことが重要です。

本セミナーは、北海道の橋梁設計施工技術向上のため、橋梁に関わる行政や設計コンサルタントおよび施工会社の専門家や技術者の方々が性能規定設計に対する理解を深めるとともに意見交換の場として開催したものです。

「基礎構造の設計に関わる新技術評価に関する研究委員会」は、新工法・新技術の研究活動を促進し、現場への導入に結びつけることを支援するために地盤工学会に平成16年度新設された委員会です。セミナーでは、委員長である京都大学大学院の木村亮助教授から性能設計の概念について、具体的な事例を取り上げ説明がありました。続いて、新工法・新技術の事例として「鋼管連結矢板」について、木村助教授と開発者の西山嘉一氏から、アイディアがひらめいた状況、現場の苦労が生んだ技術であること、新工法・新技術をどのように普及させるかなどの説明がありました。

質疑・ディスカッションでは、性能設計を導入する上での評価手法(だれがどのように腹をくくるか?)、新工法・新技術を普及させる際の障害などについて議論がありました。

【プログラム】
○講演 「構造物の性能評価と新技術の活用」
   木村 亮 京都大学大学院工学研究科 助教授
○話題提供 「連結鋼管矢板の有用性と適用性」
   木村 亮 京都大学大学院工学研究科 助教授
   西山 嘉一 (株)データ・トゥ
○質疑・ディスカッション



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