「基礎構造物に関する技術伝承講習会」を開催しました土質基礎研究室では、11月11日に「基礎構造物に関する技術伝承講習会」を開催しました。これは技術伝承講習会としては7月に開催した「泥炭性軟弱地盤対策に関する技術伝承講習会」に続く第2弾となります。
北海道開発土木研究所では、北海道に広く分布する泥炭性軟弱地盤、山岳地における軟岩や風化速度の極めて早い岩盤などにおける合理的な基礎の設計施工の研究課題に取り組んできました。現在は、改良地盤中に施工する杭基礎の設計法などコスト縮減に大きく寄与する研究に取り組んでいます。 今回、北海道における基礎構造物の発展を基本に立ち返って学び、その対策工法に関する技術を伝承するため、北海道開発局および当研究所で実務や研究に取り組んだお二方を講師としてお迎えするとともに、当研究室から最近の話題を報告しました。 高橋氏には、ご自身が関わった多くの橋梁について逸話を披露していただきました。高橋氏が考案した『鋼管矢板基礎』は、氏の橋梁技術者としての原点である「標津橋」の経験に基づき、施工時の安全性を追求したものであることなど興味深いものでした。 吉田氏からは、北海道開発土木研究所の前身である土木試験所で、氏が自ら行った杭載荷試験や深礎杭設計法の開発など、当時の基礎設計施工の取り組みの説明がありました。また、「旭橋」など北海道の貴重な文化遺産である種々の橋梁について紹介して頂きました。 冨澤主任研究員は、基礎の性能規定設計法の考え方や近年各機関で取り組まれている基礎構造物の新工法・新技術を紹介しました。 土質基礎研究室では、今後ともこのような技術伝承会を企画したいと考えております。 ■プログラム
講演−1 「未完成の橋梁技術_者」
講演−2 「構造物基礎に関する2、3の話題」
講演−3 「新しい杭基礎設計法の動向」 [▲土質基礎研究室TOP] [▲北海道開発土木研究所TOP] |