冨澤幸一 主任研究員 平成17年度北海道開発局技術研究発表会において北海道開発局長賞を受賞!


 平成18年5月24日、「第49回(平成17年度)北海道開発局技術研究発表会優秀論文表彰式」が執り行われ、寒地地盤チームの冨澤幸一主任研究員が発表した論文「複合地盤杭工法の実用的設計法」が、「北海道開発局長賞」を受賞しました。これは平成18年2月22〜23日に札幌コンベンションセンターにおいて開催された研究発表会の論文うち、創造性、将来の発展性、研究努力、経済性及びプレゼンテーションなどの観点から選ばれたものです。選考理由は以下のとおりです。

 複合地盤杭工法は、北海道に多数存在する軟弱地盤において、杭基礎と地盤改良を組み合わせることにより、構造物の基礎の効率的な施工が可能となる優れた工法である。

 支持層の深い軟弱地盤に対して、杭基礎を採用した場合、鉛直方向の荷重ではなく、地震などの水平方向荷重により、必要な杭の本数が決まることがある。本工法は、その水平方向荷重に対して、地盤改良により強度を持たせるものであり、適切な設計を行うことができれば、杭本数の低減等が図られ、コスト縮減が期待されるものである。

 本発表では、その複合地盤杭工法について、実用的な設計方法を提案するものであり、多くの現場において、この工法の採用を可能とするものである。本工法により、在来工法と比べて、20%〜50%の大幅なコスト縮減効果が期待され、大変有効性の高い提案を行ったものである。また、発表に際しても、わかりやすく適切なプレゼンテーションを行い、質疑に対しても適切に対応した、優れた発表であった。また、平成18年度までに全道で、設計・施工実績が10橋に有り、コスト縮減に大きく寄与している。



従来工法と複合地盤杭工法の比較の例



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