福島宏文 主任研究員 平成18年度地盤工学会北海道支部賞を受賞!


 平成19年4月25日、ホテルモントレ札幌で、「平成18年度地盤工学会北海道支部通常総会」が開催され、寒地地盤チームの福島宏文主任研究員が、「平成18年度地盤工学会北海道支部賞」を受賞しました。これは平成19年2月1〜2日に室蘭工業大学で開催された「第47回地盤工学会北海道支部技術報告会」において発表した「大型平板載荷試験による直接基礎の寸法効果および極限支持力の評価」に対して授与されたものです。

 平成14年に改訂された道路橋示方書(IV下部構造編)・同解説では、性能規定型基準への移行に伴い、直接基礎底面地盤の極限支持力算定式に支持力係数の寸法効果に関する補正係数が導入されました。この補正係数は、基礎幅の増加が極限支持力を低下させる傾向にあることから、基礎形状による寸法効果を適正に考慮するよう設定されたものです。

 本論文では、まず直接基礎に関する基準類の整理、北海道開発局における道路橋の直接基礎構造物の実態調査に基づき、設計に関する課題の抽出を行いました。次に軟岩地盤、砂れき地盤、岩砕盛土地盤における11現場33ケースの大型の載荷板を用いた平板載荷試験データから、直接基礎の形状変化に伴う極限支持力の寸法効果依存性について検討しています。

 本論文は、直接基礎の性能規定型設計に対応した設計条件の設定の必要性を提起し、基礎の極限支持力及び地盤反力係数の寸法効果特性について重要な知見を提供していることから、地盤工学に関する学術および技術の進歩発展に寄与すると認められました。



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