林宏親 主任研究員 平成19年度国土技術研究会最優秀賞を受賞!


平成19年10月16〜17日に都市センターホテル(東京都千代田区)で「平成19年度国土交通省国土技術研究会」が開催され、寒地地盤チームの林宏親主任研究員が、「一般部門(基盤再生・革新)」の最優秀賞を受賞しました。発表した論文は「泥炭地盤における道路の長期沈下とLCC事後評価」です。

北海道に広く分布する泥炭地盤は、高有機質で特殊な工学的性質を有する極めて軟弱な地盤です。泥炭地盤上の道路では、非常に大きな沈下が長期にわたって発生するため、供用後の沈下をある程度許容し、維持補修を行いながら供用するのが一般的です。しかし、許容残留沈下量は経験的に決められており、ライフサイクルコストの最小化に向けて再考の余地が残されています。本文は、泥炭地盤上の高規格幹線道路の沈下と供用後の補修履歴の実態を整理するとともに、ライフサイクルコストを含めた事後評価を行ったものです。その結果、残留沈下の設定が補修コストに大きく影響を与えることが定量的に明らかとなりました。また、条件によっては、建設コストの縮減のみではライフサイクルコストの最小化に繋がらないことがわかりました。



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