泥炭性軟弱地盤対策工マニュアル

はじめに

「泥炭性軟弱地盤対策工マニュアル」を、平成29年3月に改訂いたしました。本マニュアルは、寒地土木研究所 寒地地盤チームにおける泥炭性軟弱地盤に関する研究成果や経験を整理し、現場技術者が泥炭性軟弱地盤上に道路などを建設・維持管理する際に必要となる標準的な調査・設計・施工の考え方をとりまとめたものです。

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改訂の背景

泥炭性軟弱地盤は、北海道内に2,000km2に及ぶ面積が分布し、通常の軟弱地盤とは異なる特殊な性質を有することから、積雪寒冷地である北海道特有の問題として建設工事の著しい障害となってきました。また、北海道以外の地域にも広範囲に同種の地盤が堆積しており、対応に苦慮しています。そのため、寒地土木研究所では、泥炭性軟弱地盤に関する研究を重要な課題の一つと位置付けてきたところです。

寒地土木研究所 寒地地盤チームでは、前身である北海道開発局土木試験所 土質研究室の時代から、泥炭性軟弱地盤に関する問題解決のために、調査研究を継続してきました。これらの研究成果を基にして、昭和56年3月に「泥炭性軟弱地盤対策工指針(案)」、昭和63年10月に「泥炭性軟弱地盤対策工指針」が刊行されてきています。さらに、独立行政法人に移行してからは、平成14年3月に書名を「泥炭性軟弱地盤対策工マニュアル」と改めて発刊し、平成23年3月にその改訂を行って、研究成果の実務への普及を図ってきたところです。

前回の改訂から6年が経ち、実状と合わない部分も見受けられるようになってきました。また、平成27年度が第3期中期計画の最終年度にあたり、その間に得た研究成果を取り入れるため、北海道開発局をはじめとする関係機関などの意見を踏まえて、改訂の作業を行ってきました。

主な改訂点

マニュアルの改訂にあたって、検討した主な事項は、下記の通りです。

  1. 残留沈下の考え方や地震時の検討に用いる泥炭の動的特性など、設計にかかわる新しい知見を取り入れる。
  2. センタードレーン工法、中層混合処理工法の冬期施工における対応策およびEPSを用いた維持補修技術など新たな対策技術を盛り込む。
  3. 道路土工指針の改訂ならびに最近の情勢の変化に対応する。

マニュアル入手方法

マニュアルPDF版が必要な方は、以下のページよりアンケートに御回答ください。無償でダウンロードしていただけます。

ダウンロードページ

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