平成21年度地盤工学会賞「技術開発賞」を受賞しました


寒地地盤チームの冨澤幸一主任研究員および西本聡上席研究員は、平成21年度地盤工学会賞「技術開発賞」を受賞し、平成22年5月27日に地盤工学会講堂で開催された第52回地盤工学会通常総会において、授与されました。

技術開発賞は、地盤工学における新技術の開発およびその実用化等で,顕著な貢献をしたと認められる業績を対象に授与される栄誉ある賞です。平成6年度にそれまでの技術賞が見直され、技術業績賞とともに創設された学会賞です。

受賞業績名
杭と地盤改良を併用した複合地盤杭基礎の開発
業績発表文献
冨澤幸一、三浦清一:MECHANICAL BEHAVIOR OF PILE FOUNDATION CONSTRUCTED IN COMPOSITE GROUND AND ITS EVALUATION(複合地盤における杭基礎の力学挙動とその評価)、SOILS AND FOUNDATIONS Vol. 47 (5)  ほか
受賞者名
冨澤幸一、西本聡、三浦清一(北海道大学大学院工学研究院)
受賞理由
本業績は、杭と地盤改良による複合地盤の設計法を、泥炭地盤を対象に開発した点及び実験と数値解析、多くの実現場での適応事例、事例より導き出された施工管理法、品質確認法も踏まえバランスよく実証されている点がポイントである。杭と地盤改良の併用工法は過去においてもいくつか提案されている。それらの技術と比較しても本開発技術は、安全性や、環境への影響、トータルコストといった点で応用性が高く評価することができ、今後広く使われていく技術と判断された。以上の理由により、本業績は地盤工学の発展に寄与するものであり、技術開発賞としてふさわしいと認められた。

寒地土木研究所は、複合地盤杭基礎の設計施工法について、実務者のための技術資料としてとりまとめ、平成22年4月に「北海道における複合地盤杭基礎の設計施工法に関するガイドライン」を発刊しました。このガイドラインは、「北海道開発局道路設計要領」に新たな技術基準として位置付けられました。

本業績が、現場に活用され、一層普及していくことを望む次第です。



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